計画概要

宇宙関連用材料の強度特性取得及び信頼性評価を行いデータシートを発行する。 材料採取,溶接,各種試験や測定などの方法については検討会で詳細に検討されている。 データシートとしては、まずH2Aロケット、次期再使用ロケットのエンジン関連に用いられる材料、 Alloy 718, Alloy 625, Cu Alloy, A286, Ti-5Al-2.5Sn ELI, SUS304等につき、当初の5年分試験計画を策定する。 本試験計画ではデータシートとしては、引張、シャルピー衝撃、疲労、破壊靭性等の各強度特性データを取得する。 Table 1にデータシートの当面の出版計画と内容を示す。

試験片採取

 試験片採取と材料の異方性の影響を確認するため、試験片が大きい疲労試験片以外は、 材料の内側と外側、さらに引張試験片と衝撃試験片については、軸方向及び計方向の試験片を採取した。 これらの試験片の採取は、放電加工により行った。

試験方法

 データシートに記載される主なデータは、ISO 9000 (2000)品質管理システムのもとで、 日本工業規格による次のような標準試験法により求められている。それらはJIS Z 2241「金属材料の引張試験方法」, JIS Z 2277「金属材料の液体ヘリウム中引張試験方法」, JIS Z 2242「金属材料衝撃試験方法」, JIS Z 2273「金属材料の疲れ試験方法通則」, JIS Z 2284「金属材料の液体ヘリウム中弾塑性破壊じん性JIc試験方法」, ASTM E 1820"Standard Test Method for Measurement of Fracture Toughness"などである。

試験機

 データ取得に用いる試験機の一覧をTable 2に示す。 各試験は、主にNIMSに設置してある試験機を用いて実施したが、113Kにおける疲労試験はNASDAにて、 液体水素中の20Kの試験は、NEDO所有で新日本製鐵(株)(NSC)に設置してある試験機を用いて試験が行われた。 (また当初高温の試験は、三菱重工(株)と石川島播磨重工業(株)にて実施した。)

 液体ヘリウム中(4K)での引張試験、シャルピー衝撃試験及び疲労試験機の様子を 写真1a)からc)に示す。